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漢詩総合サイト 李白詩

1.「訪載天山道士不遇
2.「峨眉山月歌
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10「採蓮曲
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13淮南臥病書懐寄蜀中趙徴君
14贈孟浩然
15黄鶴楼送孟浩然之広陵
16登太白峯
17少年行
18相逢行
19玉階怨
20春思
21秋思
22子夜呉歌其一 春  
23子夜呉歌其二 夏
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25子夜呉歌其四 冬
26塞下曲六首 其一(五月) 
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30塞下曲六首 其五(塞虜) 
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  塞上曲(大漢)
32玉真公主別館苦雨贈衛尉張卿二首(録一) 雑言古詩
33 関山月 五言古詩
34王昭君二首 五言絶句
  王昭君二首 雑言古詩
35李白王昭君詠う(3)于巓採花
36楊叛児 雑言古詩
37静夜思 五言絶句
38酬坊州王司馬与閻正字対雪見贈 五言古詩
39玉階怨 五言絶句
40春帰終南山松龍旧隠 五言古詩
41烏夜啼 七言古詩
42粱園吟 雑言古詩

毎日 増載中です。(2010・6・25)
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蘇台覧古 越中覧古
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蘇台覧古越中覧古  採蓮曲    緑水曲  越女詞六首

 金陵の渡津から70km前後いったところに潤州(江蘇省鎮江市)の渡津がある。ここから大運河が南方向、呉越に伸びる。李白は平江(江蘇省蘇州市)に立ち寄った。ここは春秋時代の呉の都城があった地である。
 江南の景勝地で、国の命運を左右した美女に思いをはせる。


 李白8  蘇台覧古           

旧苑荒台楊柳新、菱歌清唱不勝春。
只今惟有西江月、曾照呉王宮裏人。

古い庭園 荒れた楼台に芽吹く柳は新しく
菱摘む娘らの清らかな歌声こそが 春なのだ
いまはただ西の川面に照る月だけど
かつて呉王の宮殿の  美女を照らした月なのだ




 古い庭園、荒れ果てた高楼台に柳だけが新しい芽をつけている。菱の実を摘む娘たちの清らかな歌声が聞こえてくる。
 そんな歌声を聴くと私は感傷的な思いに耐えられなくなる。今も昔も変わらないものは、西湖の水面に映る月の光、この月は千年以上前、呉王の宮殿の絶世の美女(西施)を照らし出したのだ。

 李白の時代からおよそ1300年前、春秋時代の呉の国王は、自らの宮殿「姑蘇台」を築いた。李白はその宮殿跡にたたずみ、往時の繁栄を偲んでいると、聞こえてきたのはあの娘たちの歌声であった。


 春、そこはかとない思いにふける李白に娘たちの声はもの哀しさを感じさせるものだった。峨眉山に残した彼女を照らす月の光を、絶世の美女西施に照らすと置き換え詠った李白の名作である。(西施は四大美女の一人)


 李白は後年、金陵や呉越の地を幾度も訪れている。この詩はその40代の作とされているが、蜀を旅たち、金陵や呉越に到着し、この景勝地に来ていることで、ここに掲載した。


蘇台覧古
旧苑荒台楊柳新、菱歌清唱不勝春。
只今惟有西江月、曾照呉王宮裏人。


旧苑(きゅうえん) 荒台(こうだい) 楊柳新たなり
菱歌(りょうか)の清唱(せいしょう)  春に勝(た)えず
只 今は惟(た)だ西江(せいこう)の月有り
曾(かつ)て照らす  呉王宮裏(ごおうきゅうり)の人







浙江省紹興市。かってこここに都をおいた越の国は呉の国と激しい戦いを繰り広げた。李白は、呉の国姑蘇台を見て、この地を訪れた。


李白 9    越中覧古

越王勾践破呉帰、義士還家尽錦衣。

宮女如花満春殿、只今惟有鷓鴣飛。





越王勾践は呉を破って凱旋し
忠義の士は家に錦の衣で帰ってきた。
宮女は花のように春の宮殿を満開にし
いまはただ、そこには鷓鴣しゃこの飛び交うばかり。

 越王の句践が呉を破って凱旋してきた。忠義の義士たちも錦の衣を着飾って、故郷に帰ってきた。
宮中の女性達は、美しい花のように宮殿に満ち溢れている。
しかし、今はただ、栄華の跡に切ない鳴き声を響かせて鷓鴣飛び回るばかり。



 現在、街の郊外高台に

王の宮殿は復元街に復元
されている。李白が詠んだ

の詩は、「臥薪嘗胆」の故
事で有名な越と呉の戦い

歴史を背景にしている。

 紀元前5世紀、呉の国王が父の仇を討つため毎日薪の上に寝て、越への恨みを忘れまいとした。「恨み」それは呉に越の国王が追い詰めとらえられ、鞭で打たれ、瀕死の中で許しを乞うたことである。この屈辱を忘れまいと越の国王は苦い肝を日々嘗め続けた。そして、雪辱の日を迎える。


越王勾践(こうせん)  呉を破りて帰る
義士家に還るに尽(ことごと)く錦衣(きんい)す
宮女は花の如く春殿(しゅんでん)に満ち  
只今は惟(た)だ鷓鴣(しゃこ)の飛ぶ有るのみ

 宿敵を打ち破り、意気揚々と凱旋する越の国王。故郷に錦を飾る家来たち。
 宮中では、麗しき美女たちが舞い踊る。李白は次第に調子を上げて詠う。
 ところが鷓鴣がなき、飛び回ることで現実の世界に引き戻されてしまう。李白お得意の詩調である。

 鷓鴣はキジ科の鳥で、その鳴き声は悲しげである。およそ1300年前の臥薪嘗胆と栄華、鷓鴣は現実の悲しさに引き戻す格好の題材である。こういう対比は李白の鮮やかさということになる。

自然大博物館(小学館)
 越中覧古
越王勾践破呉帰、義士還家尽錦衣。
宮女如花満春殿、只今惟有鷓鴣飛。


越王勾践(こうせん)  呉を破って帰る
義士 家に還りて尽(ことごと)く錦衣(きんい)す
宮女は花の如く春殿(しゅんでん)に満ち  
只 今は惟(た)だ鷓鴣(しゃこ)の飛ぶ有り



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